私たちのお口の悩みは、年齢とともに変化します。2022年の歯科医師会の調査によると、若年層では「歯の色」や「歯並び」といった見た目の悩みが多く、40代以上になると「歯と歯の間にものが挟まる」という問題が増加していることが報告されています。年齢によって異なるお口のトラブルに応じた予防やケアが必要です。今回は、年代別に見られるお口の悩みとその予防策についてご紹介します。
年代別のお口の悩みと予防策
若年層:見た目に関する悩み
10代から20代では、「歯の色」や「歯並び」といった見た目を気にする人が多いです。この世代では、まだ歯を失うことへの意識が薄く、かかりつけの歯科医がいないことも少なくありません。
美しい歯を保つためには、ホワイトニングや矯正治療をイメージする方も多いと思いますが、これらはお口が健康でないと行うことができません。定期的な歯科検診で口腔内の健康をチェックし、日ごろから正しい口腔ケアを行うことが重要です。
40代以降:「ものが挟まる」という悩み
「ものが挟まる」という悩みは、30代から徐々に増え始め、40代以降では最も多い悩みとなります。これは、加齢に伴って歯茎が下がり、歯と歯の間のスペースが広がることも一因にはなりますが、歯茎の退縮は、加齢だけでなく、歯周病や歯ぎしり、誤った歯磨きが原因となることもあり、早い場合には20代から始まることがあります。。
そのため、若いころから継続的に正しい口腔ケアを行ったり、歯科定期検診に通うことがポイントになります。特に、40代以降の方は歯間ブラシやデンタルフロスを使い、歯と歯の間の丁寧なケアを心がけましょう。
共通して大切なのは予防の基本を実践すること
どの世代のお悩みも、日頃の正しい口腔ケアと、歯科医院での定期的なクリーニングや検診を受けることで、様々なトラブルを未然に防ぐことができます。
そのため当院では、悪いところを治すより悪いところを作らない「予防管理型の歯科治療」で歯の健康をサポートしております。まずはお口の状態を知り、トラブルがある場合はしっかり治療してお口を健康な状態にし、正しい予防を継続することが大切だと考えております。まずはお気軽にご相談下さい。
まとめ
今回は、年代別に見られるお口の悩みと、それに対する予防策をご紹介しました。
どの世代にも適した予防法がありますが、共通して大切なのは、定期的な歯科検診と日頃のセルフケアです。年齢に応じた口腔ケアを行い、いつまでも健康的で美しい口元を保ちましょう。
参考
公益社団法人日本歯科医師会 「15歳〜79歳の男女10,000人に聞く「歯科医療に関する一般生活者意識調査」
https://www.jda.or.jp/jda/release/cimg/DentalMedicalAwarenessSurvey_R4_11.pdf