記事公開日:2020年11月4日/更新日:2025年11月19日
こんにちは。瓢箪山の歯医者「医療法人小川歯科医院」です。
秋から冬にかけては、朝晩の寒暖差や疲れ、ストレスなどで体調を崩しやすい季節です。
今年は例年よりも早くインフルエンザなどの感染症が流行しており、体調管理が一層大切になっています。
実は、お口の健康状態は「免疫力」と深く関係しています。今回は、歯科の視点から冬を元気に過ごすためのお口のケアをご紹介します。

目次
口の中の菌バランスが免疫力に影響する
お口は、食べ物や空気などが体の中に入る“最初の入り口”です。そのため、口腔内の環境が乱れると全身の健康にも影響します。
お口の中にはたくさんの細菌が存在し、普段はバランスを保ちながら共存しています。しかし、歯磨きを怠ったり、疲れやストレスで免疫力が落ちたりすると、虫歯菌や歯周病菌が増加。
細菌が活発になると、歯茎が腫れる・違和感があるなどの症状が現れ、ウイルス感染のリスクも高まります。
一方で、定期的に口腔ケアを行っている人はインフルエンザの発症率が低いという報告もあります。
つまり、毎日の歯磨きやメンテナンスが、全身の健康を守る“第一歩”なのです。
今からできる!体を守る口腔ケア
1.歯磨きで細菌を減らし、免疫力を保とう
歯磨きで大切なのは、細菌の塊であるプラーク(歯垢)を取り除くことです。
疲れていると、つい歯磨きをおろそかにしてしまいがちですが、体が弱っていると、普段は抑えられているこれらの細菌が活発化し、歯茎の腫れや出血、口臭の原因になることも。
特に夜寝る前の歯磨きは重要です。歯と歯の間・歯茎の境目は磨き残しが多いので、フロスや歯間ブラシを使いましょう。
お子様の場合は、仕上げ磨きなど大人の方がしっかり管理してあげましょう。
2.フッ素やキシリトールを上手に活用
毎日のケアには、フッ素入り歯磨き剤や洗口液を取り入れるのがおすすめです。歯の再石灰化を助け、虫歯菌の働きを抑える効果があります。
また、間食にはキシリトール入りのガムやタブレットを選ぶと、唾液の分泌が促され、自然な自浄作用を高めます。

3.舌磨きでお口の菌を減らそう
舌の表面に付く「舌苔(ぜったい)」には、細菌や食べかすが溜まりやすく、口臭にも関係します。舌磨き専用のブラシを使って、優しくケアしましょう。
力を入れすぎて舌の粘膜を傷つけないように、やさしく数回“なでるように”がポイントです。
4.お口の機能を動かして「免疫スイッチ」を入れる
お口の機能が低下すると、噛む力や飲み込む力が弱まり、唾液の分泌も減ってしまいます。
唾液には抗菌作用やウイルスを防ぐ働きがあるため、唾液量を保つことが感染症予防にもつながります。
「よく噛む」「笑顔をつくる」「会話をする」といった口を動かす習慣を意識してみましょう。
5.規則正しい食生活で体の中から健康に
食べる回数が多すぎたり、だらだら食べを続けると、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
バランスの取れた食事を心がけ、ビタミンCやカルシウム、タンパク質など、歯や歯茎を丈夫に保つ栄養素をしっかり摂りましょう。
6.定期健診でお口の健康チェックを
虫歯や歯周病は、痛みが出る前に進行していることもあります。定期的に歯科医院でメンテナンスを受けることで、お口の中の菌のバランスを保ち、全身の健康にも良い影響を与えます。
免疫力を支える「総合的な歯科ケア」
当院では、虫歯や歯周病の治療に加えて、噛み合わせや栄養・生活習慣の改善まで含めた「総合的なアプローチ」で、患者様の健康を支えています。お口の健康を保つことは、全身を守ること。
定期的な検診やメンテナンス、正しいセルフケアを通して、免疫力を高め、健康な体づくりを一緒に目指していきましょう。
ケアの仕方がわからない、どんな歯ブラシが自分に合っているか知りたいなど、お気軽にご相談下さい。
ご自身のお口の環境をグラフや数値で見て、検査結果に基づいて予防プランをご提案する「唾液検査」もご用意しております。気になる方はお声がけください。
詳しくは唾液検査ページもご覧ください。
まとめ
今回は、歯科の視点から「冬を元気に過ごすためのお口のケア」についてご紹介しました。
定期的な歯科検診や毎日の歯磨き、よく噛む習慣などの小さな積み重ねが、全身の健康を守ります。忙しい年末こそ、自分のお口と体をいたわりましょう。
参考
日歯8020テレビ(日本歯科医師会)https://www.jda.or.jp/jda/release/detail_102.html












