噛まないとどうなるの⁉

過去のコラム「よく噛んで健康に」でも紹介した通り、よく噛んで⾷べることはからだの健康にもいいことをご紹介しましたが、逆に「噛まない」または「噛めない(噛む⼒が低下する)」とどのようなことが起こるのかをご紹介します。

唾液の量が減る
よく噛むと唾液が出やすくなります。つまり噛む回数が少ないと唾液の分泌量が減り、それに伴い唾液の働きである⾃浄作⽤(お⼝の中を清潔に保つ働き)も減ってしまいます。
これにより⼝臭が出やすくなったり、⾍⻭になりやすくなってしまいます。

栄養バランスが悪くなる
よく噛まなくても飲み込めるやわらかい⾷べ物が多くなると、⾷べられるものが限られてくるので、栄養が偏る傾向にあります。
特に柔らかい⾷べ物には、⽔分や油分の多い調理法が多く、油分の多い⾷べ物の場合⾼カロリー・⾼コレステロールになる可能性もあります。
また、噛み応えのある⾷物繊維が多い⾷べ物の摂取が減ると、便秘になりやすくなる場合もあります。

栄養素

⼝周りの筋⼒の低下
噛む回数が減ると、噛むために使われていた⼝周りの筋⼒が低下してしまいます。そのことにより、ますます噛みにくくなったり、顔のたるみやシワにもつながって、⽼けた印象になってしまいます。

顔のたるみ

QOL(⽣活の質)の低下
上記で紹介した「噛まない」または「噛めない」ことによって起こる健康や⾒た⽬の様々影響から、外出の機会が減ったり、⾊々な⾷べ物が⾷べられなくなり⾷事の楽しめなくなったりと⽣活⾯にも影響が出てしまいます。

これらは⾼齢者だけの問題と思われがちですが、若くても⼦供でも起こりうることです。⾼齢者の場合は、筋⼒の低下や⻭の喪失、⼊れ⻭があわないといった原因で噛めなくなることがあります。

しかし、近年ではやわらかい⾷べ物が好まれることも多く⼦供の時からやわらかい⾷べ物をよく⾷べたり、⼀⼈暮らしや親の共働き、⼦どもの習い事などが増え、ご飯を⼀⼈で⾷べることが多いと⾃然と早⾷いになってしまったり…など、噛まない習慣がつくシチュエーションが⾝近にたくさんあります。
習慣はなかなか変えることが難しいですが、噛むことを意識して⾷事をしてみてください。
特に⼦供は顎が発達をしている最中ですので、しっかり噛むことが顎の正しい成⻑を促します。お⼦さんがいる⽅は、噛むことの⼤切さや⾷事の楽しさを教えてあげてくださいね︕

食育

噛むためにはお⼝が健康であることがとても⼤切になってきます。⾍⻭や⻭周病などトラブルがある⽅はきちんと治療、健康な⽅はしっかり予防しましょう。

参考
Club Sunstar  https://www.club-sunstar.jp/article/lifestyle/brushing/2174/
テーマパーク8020  https://www.jda.or.jp/park/function/index08.html

瓢箪山の歯医者・医療法人小川歯科医院院長・歯科医師 小川清二

記事監修医

瓢箪山の歯医者
医療法人小川歯科医院
院長・歯科医師 小川清二

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