マスク着用の自由化や夏の暑さでマスクを外している方をよく見かけるようになりました。それとともに口臭ケアなどのお口のケアへの意識が高まっているという調査結果がありました。また、マスクを外すと口臭が不安という方も増えてるようです。
しかし、少し前のデータではありますが、2016年に公益社団法⼈ ⽇本⻭科医師会より報告されたデータによると、「8割が⼝臭を気にするが、⻭科医院に⾏くのは1割未満」で、⻭を磨いたり、ガムやタブレット・うがい等で⼀時的な対処をしている⽅がほとんどでした。
残念ながら、それでは⼝臭の問題は解決することはできません。⼝臭の原因を特定し、正しいケアや治療をすることが⼤切です。
そこで今回は、主な口臭の原因や歯科医院での口臭治療はどのような事をするのか、また口臭を予防するポイントなどをご紹介します。
目次
口臭の原因の多くがお口の中にあります
口臭の原因は様々ですが、実は口臭の90%以上はお口の中に原因があると言われています。そのため、原因を知り、正しくケアや治療を行うことで、ほとんどの場合は口臭を予防することができます。
口臭が気になる場合は、まず歯科医院で相談することが口臭のお悩みを解決する近道になるでしょう。
どうやって口臭の原因を見つけるの?
歯科医院によって口臭の検査方法は様々ですが、当院の「息さわやか口臭外来」では、カウンセリングや様々な検査を行い総合的に口臭の原因を見つけます。
カウンセリング
口臭についてのお悩みや気になっていること、生活習慣などをお伺いします。
基本のお口の検査
お口の状態を確認するために、レントゲン検査や歯周組織検査など基本のお口の検査を行います。
必要に応じた口臭の検査
口臭が数値で確認できる口臭測定器、細菌の状態をミクロ単位で検査できる医療用顕微鏡(3200倍)、唾液検査で唾液に含まれる成分や菌の数を調べるなど、患者さんのお悩みやお口の状態に合わせた検査を必要に応じて行います。
口臭の主な原因
お口のトラブルが原因である口臭の多くはプラークが関わっています。プラークは細菌の塊で、食べ物に含まれる糖を餌として増殖し、口臭の原因となる臭いの強いガスを作ります。さらにプラークは虫歯や歯周病の原因にもなり、これらが進行することでさらに口臭を発生させます。
プラークをゼロにすることは出来ませんが、正しいケアでプラークの数をできるだけ減らし、上手にコントロールする「プラークコントロール」をすることで、多くの場合口臭を抑えることができます。
口臭の治療と予防のポイント
クリーニングや歯石取り、歯磨き指導など口内環境を健康に保つプラークコントロールを行います。虫歯や歯周病などの口臭の原因となるお口のトラブルがある場合は、しっかり治療します。また、歯科医院で身に着けた正しい歯の磨き方や、生活習慣の改善を実践していただくなどのセルフケアを行っていただき、プラークをできる限り減らすことで、口臭を改善していきます。
お口のトラブルも治療したし、口臭が気にならなくなったから終わりではなく、歯科定期検診や継続的なセルフケアを行うことで、口臭だけでなくお口のトラブルのリスクを減らすことに繋がります。
まとめ
今回は主な口臭の原因や歯科医院での口臭治療はどのような事をするのか、また、口臭を予防するポイントなどについてご紹介しました。お口のトラブルが原因である口臭の場合は、ほとんどの場合適切な治療や正しいケアを受けることで口臭の強さを改善することができます。間違ったケアはお口を傷つけてしまったり、口臭を悪化させてしまう可能性もありますので、相談しづらいお悩みかもしれませんが、自己判断で必要以上に悩まずに、お気軽にご相談下さい。
PR TIMES
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000096150.html
公益社団法人 日本歯科医師会
https://www.jda.or.jp/pdf/DentalMedicalAwarenessSurvey_h28_v3.pdf