その理由として「お⼝の臭いが気になるときは、早めに⻭科医院で受診した⽅がよい」ということを理解している⼈が17.0%と低く、その他、 糖尿病、腎臓病、胃炎など 、⼝以外の病気が ⼝臭の原因であることを理解している⼈は3割と少ないということでした。⼝の臭いが原因で様々なトラブルになった経験がある⽅もいらっしゃるそう…。⾃分のお⼝の臭いが気になった時は、⻭を磨いたり、ガムやタブレット・うがいをしたり⼀時的な対処をしている⽅がほとんどでした。
しかしそれでは、⼝臭の問題は解決することはできません。まずは医師の診断を受けて原因を明確にし、しっかり取り除いてあげることが⼤切です。正しいケアをすることが口臭予防さらにはお口や全身の健康に繋がります。
口臭が発生するメカニズム
口臭が発生する原因は様々ですが、特に代表的な例を紹介します。
口臭の原因
⼝臭には大きく分けて5種類があります。
● ⽣理的⼝臭
起床時、空腹時、緊張時、疲労・ストレスを抱えているときなどに発⽣する誰にでもある⼝臭です。
普段は唾液の抗菌・殺菌作⽤により⼝臭は抑えられていますが、唾液の減少によって⼝の中が乾き、細菌が増殖することで⼝臭が発⽣します。
● 病的口臭
歯周病、虫歯、歯垢、歯石、舌苔などお口の中の原因のほか、呼吸器系や消化器系などの病気によって発生する口臭です。
● 飲⾷物や嗜好品による⼝臭
ニンニクやニラ、アルコールなどニオイの強い飲⾷物や、タバコなどによって発⽣する⼝臭です。このような飲⾷物や嗜好品による⼝臭は、時間の経過とともに減少する⼀時的な⼝臭です。
● ストレスによる⼝臭
ストレスや緊張から 唾液の量が減り、発⽣する口臭です。
● ⼼理的⼝臭
周りからは気にならないのに、⾃分⾃⾝で⼝臭があると思い込むことがあります。
⻭科医院では、食べ物や⽣活習慣などをカウンセリングし、お⼝の状態を確認して、何が原因かをつきとめます。また「唾液検査」をすることで、お⼝の中の⻭菌や唾液の酸性度などをグラフや数値で視覚的に見ることができ、 ⼝臭だけでなく、⾍⻭や⻭周病予防にも役立てます。
口臭の改善方法
① お⼝の中を清潔に保つ
お⼝のケアは⼝臭に限ら ず、⾝体全体のケアにもつながります。お⼝が不衛⽣な状態だとお⼝は病気の入り⼝になってしまいます。セルフケアだけでは取り除けない汚れもありますので、プロによる定期的なケアを受けましょう。また正しい知識を⾝につけ、毎⽇のセルフケアを心がけましょう。
② 唾液の分泌を促進
お⼝の乾燥は⼝臭の原因のひとつです。年齢・⾝体状況・服⽤薬剤・噛む回数の減少などにより、唾液の分泌が低下します。よく噛むことを意識することや、唾液線のマッサージが効果的です。
口を潤す程度の水分補給や、ガムなどを口に含むことによって唾液の分泌を促します。
③ 原因を取り除く
原因になっている症状・病気を治療することで口臭も軽減・解消されます。虫歯・歯周病であれば治療を受けて完治させることが先決です。呼吸器系・消化器系の病気も同様で、専門医院で治療を受けるようにしましょう。
飲⾷物や嗜好品が原因の場合は、原因になっている飲食物や嗜好品の量を意識して減らすなどの対策をしましょう。
④ 体調を整える
疲れや体調不良などで免疫力が落ちることによって、細菌が増殖をし、口腔内の細菌が活発になって口臭を引き起こします。日ごろから規則正しい生活を心がけ、免疫力を高めておきましょう。
⑤ 唾液検査
唾液検査を受けると、お⼝の健康状態をグラフで視覚的に確認することができます。⼝臭の原因だけでなく、⻭茎の状態や、⻭周病などの予防にも繋がります。
また、⾃分⾃⾝で⼝臭が気になっている⽅は、グラフや数値で確認できるため意識の向上や⾃信にもつながります。
⼝臭が強い場合は、⻭周病が進んでいる場合もあります。⼝臭が気になり始めたら、早期発⾒・早期治療をおすすめします。また、原因を治療した後も継続的なお⼝のケアが必要です。
⻭科医院でのケアだけでなく、ご⾃⾝での正しい⻭磨きや⽣活習慣などセルフケアもしっかりしましょう。⾷事の時によく噛んだり、唾液線のマッサージをしたり、日々少しの⼯夫を取り入れてみるといいでしょう。
⼩川⻭科医院では「息さわやか⼝臭外来」がございますので、口臭が気になる⽅はお気軽にご相談ください。
参考
公益社団法⼈ ⽇本⻭科医師会
https://www.jda.or.jp/pdf/DentalMedicalAwarenessSurvey_h28_v3.pdf
公益社団法⼈ ⽇本⼝腔外科学会
https://www.jsoms.or.jp/public/soudan/kouku/kousyu/