前回、「治療途中の歯を放っておくとどうなるの?」でも少しご紹介しましたが、歯の治療は1回で終わらないことも多く、仕事や学校が忙しい、正直面倒くさいなど途中で挫折してしまう⽅もいらっしゃいます。今回は、歯の治療に治療期間がかかる理由をご紹介します。
歯の治療に治療期間がかかる理由
段階を踏んだ治療が多い
⾍⻭治療を例にすると、
- 初期虫歯:治療は必要なく、ケアを継続して経過を見る。
- 進行した虫歯:虫歯の部分を削りって詰め物または被せ物をする。被せ物や詰め物の作製にも数日必要になる。
- 神経に達した虫歯:虫歯の部分を取り除き、神経の処置をした後に歯の根の消毒をしっかり行う必要があるので、それだけでも数回の通院が必要になる。その経過を見て歯の土台や被せ物を作製・装着する。
- 複数虫歯がある場合:虫歯の進行状況によって異なるが、一度に全部治療をせず、全体のかみ合わせのバランスや状態などを考慮して処置をするため複数回の通院が必要になることもある。
このように虫歯治療だけでも、経過によって処置の内容や期間が異なり、段階を踏んだ治療が多いため、1回で終わらないことがあります。
患者様への負担を考慮
複数治療する箇所がある場合、食事がしにくいなど日常生活に影響が出ないように全体のバランスを考えながら順に治療をします。また、一度で多くの歯の処置を行うと、長い時間口をあけたままになるなどの患者様への負担を考慮し、分けて治療を行います。
保険治療の制約
保険診療にはルールがあり、保険適用の治療では、平等な医療提供のために一度の通院でできる治療に制限があります。
途中で治療を諦めないために
仕事や学校が忙しいなどの場合は、かかりつけの歯科医院で相談してみましょう。
特に治療が面倒で諦めてしまった方は、お口のトラブルを放置して良いことはありません。虫歯などは放置して治る病気ではありませんので、他のトラブルに繋がる前にしっかり治療しておきましょう。
治療を途中でやめてしまうとどのようなことが起こるのか、前回の「治療途中の歯を放っておくとどうなるの?」にまとめておりますので、そちらも併せてご覧ください。
まとめ
しっかり治療した後は、定期検診やご自宅での正しいケアを実践し、予防することで通院回数や費用など負担を減らすことができ、お口の健康も守ることができます。
放置すればするほど、お口のトラブルは進行し、より大掛かりな治療になってしまいます。そうならないためにも、虫歯などのトラブルが無くても歯医者に健診で通い、予防と早期発見・早期治療を心がけましょう。
ご自分の歯を大切にしていただくためにも、当院では歯の健康診断を行っていますのでお気軽にご相談下さい。