前回「口腔筋機能療法(MFT)」についてご紹介しましたが、どのような流れで治療するのか、どんなトレーニングがあるのかなど、MFTの流れとトレーニングについてご紹介します。
口腔筋機能療法(MFT)の流れ
① 検査
口腔内検査(虫歯の有無、歯並び、かみ合わせ、顎の状態の診断)ならびにお口周りの筋肉の状態を検査します。
② 診断
検査結果を基に、マイオブレースや矯正治療が必要か・できるかどうかなど今後の治療計画をご説明します。ご理解・ご納得していただいた上で治療を進めますので、わからないこと不安なことはご遠慮なくご相談下さい。
③ 通院
月に1回程度通院していただき、経過を見ながら、段階的に進むトレーニングを順に練習していきます。ご自宅でのトレーニング方法もお伝えします。
④ 自宅でのトレーニング
ご自宅で、トレーニングを毎日練習します。ご本人やご家族の協力が必要です。楽しくトレーニングを続けることができる工夫をしましょう。
⑤ 繰り返す
経過を見ながら③~④を繰り返します。顎が正しく成長し、きれいな歯並びだけでなく、正しい呼吸や舌の使い方、飲み込み方、姿勢などを身に着けることができると治療が完了です。
どんなトレーニングをするの?
食べ物を飲み込んだり、発音をするときに使う、舌や頬、唇などお口周りの筋肉の訓練をして、それぞれの正しい動かし方・使い方を覚えていきます。
<トレーニングの一例>
ポッピング
舌をスポットに合わせ、上あごに舌を吸いつけてゆっくりと口を開きながら「ポンッ」と音が出るように舌を離します。これを1日15回を目安に。
ティップアンドスティック
スティックを口の前で持ち、舌先をまっすぐにとがらせ、スティックを舌で押す。
リップトレーサー
口を開けて舌先でゆっくりと上唇をなぞる など
これらを毎日続けることで、最終的には無意識の時でも舌が正しい位置にあったり、しっかり唇を閉じることができたりすることが目標となります。顎の正しい成長やきれいな歯並びの維持と健康のために、MFTは継続することが大切です。