記事公開日:2020年1月15日/更新日:2026年4月
「よく噛んで食べましょう」と聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。食事の際によく噛むことは、消化を助けるだけでなく、お口の健康や全身の健康にも深く関わっています。
しかし、忙しい生活や柔らかい食べ物の増加などにより、噛む回数が少なくなっている方も増えていると言われています。「あまり噛まずに食べてしまう」「噛む力が弱くなった気がする」という状態が続くと、体や生活にさまざまな影響が出る可能性があります。
今回は、噛む回数が減ることで起こる体や生活への影響についてご紹介します。
噛む回数が減ると唾液が少なくなる
食事の際によく噛むことで、唾液の分泌が促されます。唾液には、お口の中を清潔に保つ「自浄作用」や、細菌の増殖を抑える働きがあります。
一般的には「一口30回ほど噛むと良い」と言われていますが、噛む回数が少ないと唾液の分泌量も減ってしまいます。唾液が減ることで、虫歯や歯周病、口臭のリスクが高まる可能性があります。
栄養バランスが偏りやすくなる
噛む力が弱くなると、自然と柔らかい食べ物を選びがちになります。柔らかい食事は食べやすい反面、食材の種類が限られやすく、栄養バランスが偏る原因になることがあります。
また、水分や油分の多い料理が増えると、高カロリー・高脂質の食生活になりやすくなる傾向もあります。さらに、食物繊維の多い食材を食べる機会が減ることで、便秘などの体調不良につながる場合もあります。
お口周りの筋力が低下する
噛むという動作は、顎や頬、舌など多くの筋肉を使います。噛む回数が減ると、これらの筋肉が使われなくなり、徐々に筋力が低下してしまいます。
その結果、さらに噛みにくくなるだけでなく、顔のたるみやシワなど見た目の変化につながることもあります。
オーラルフレイルのリスク
噛む力の低下は「オーラルフレイル(口腔機能の衰え)」のサインの一つとも言われています。オーラルフレイルとは、噛む・飲み込む・話すなどのお口の機能が少しずつ弱くなる状態を指します。
この状態を放置すると、食事量の減少や栄養不足につながり、さらに筋力低下や体力の低下へとつながる可能性があります。
噛むことは認知症予防にも関係する
よく噛むことで、脳へ刺激が伝わり、血流が促進されると言われています。噛む力が低下し、食事で噛む回数が減ると脳への刺激も少なくなります。歯の本数が少ない方は認知機能の低下リスクが高くなる可能性があるという報告もあります。
まとめ
今回は、噛む回数が減ることで起こる体や生活への影響についてご紹介しました。
よく噛んで食べることは、お口の健康を守るだけでなく、栄養バランスや生活の質、さらには健康寿命にも関わる大切な習慣です。日々の食事で「よく噛むこと」を意識するだけでも、健康維持につながります。
また、しっかり噛むためには、お口の健康を保つことがとても重要です。虫歯や歯周病がある場合は早めに治療を行い、健康な方は定期的な歯科検診で予防を心がけましょう。











