子どもの味覚を豊かに育てるコツと健康との関係

子どもの成長にとって「味覚」はとても大切な感覚です。食べ物の好き嫌いや食事の楽しさだけでなく、味覚の発達にはお口や体の発育が密接に関係しています。

今回は、歯科医院の観点から、味覚の育て方とその重要性についてご紹介します。

味覚の基本と発達

よく噛んで食べる

味覚には、甘味、塩味、酸味、苦味、うま味があります。生まれたばかりの赤ちゃんは、甘味に敏感で母乳を好みますが、成長するにつれて他の味覚も徐々に発達します。

味覚の発達時期は幼少期が最も重要とされており、この時期にバランスの良い食事を提供することで、味覚が豊かに育ちます。一方で、偏った食事や強い味付けの食品が多いと、特定の味に慣れすぎてしまい、味覚の発達に悪影響を与えることもあります。

 

味覚とお口や体の健康との関係

歯の負担を和らげる

味覚が発達することで、様々な食材の味を覚え、バランスの取れた食事ができるようになります。

そのことにより、いろいろな食感のものをよく噛んで食べることで、咀嚼力の向上や、顎の正しい成長、脳の発達などを促します。よく噛むことで唾液の分泌が促され、味をよく感じることができる、お口をきれいに保つことができる、消化を促進して栄養を吸収しやすくするといった様々なメリットがあります。

 

味覚を育てるためのポイント

様々な食材を食べる

旬の野菜や果物、魚、肉など、さまざまな食材を取り入れた食事を心がけましょう。幼少期から多くの味に触れることで、豊かな味覚が育ちます。

特に、離乳食の時期は、味覚が形成される大切な時期です。様々な食材の味や食感に触れさせることで、味覚が豊かになります。

離乳食の食べさせ方

 

薄味を心がける

味の濃いものに慣れると、味覚のセンサーが鈍る可能性があります。できるだけ自然の味を活かした料理を提供することが大切です。

 

よく噛む習慣をつける

噛むことは顎や歯の発育を促すだけでなく、味覚の刺激にもつながります。食事の際はゆっくりよく噛むよう声掛けをしましょう。

 

おやつの工夫

砂糖が多いスナック菓子ではなく、果物やナッツなど自然な甘さや風味が感じられるおやつを選びましょう。

 

歯の健康を守る

お口が健康でなければ、よく噛んで食べることができません。乳歯の虫歯は永久歯にも影響しますので、しっかり治療したり、歯科定期検診の受診や仕上げ磨きなど保護者がしっかりサポートしてあげましょう。

歯科検診

 

まとめ

今回は、歯科医院の観点から、味覚の育て方とその重要性についてご紹介しました。

子どもの味覚を育むことは、一生の健康を支える大切なことです。バランスの取れた食事、よく噛むこと、そして定期的な歯科検診を心がけ、お子さんの健やかな成長をサポートしましょう。

当院では、子どものお口の健康や噛み合わせの発達をサポートしています。食事の習慣やお口のケアについてのアドバイスも行っていますので、気になることがあればお気軽にご相談ください。

瓢箪山の歯医者・医療法人小川歯科医院院長・歯科医師 小川清二

記事監修医

瓢箪山の歯医者
医療法人小川歯科医院
院長・歯科医師 小川清二

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