顎関節症とは?
● 口を開けたり顎を動かすと、関節や周囲の筋肉が痛む
● 口を開けた時に「カクカク」「ミシミシ」のような音がする
● 口が開きにくい(ひとさし指・中指・薬指の3本をそろえて口の中に縦に入らない)
どれか1つでも当てはまると顎関節症の可能性があります。
顎関節症は20~30 代の女性に多く、男性の2~3 倍ともいわれています。
しかし適切な診察や検査を受けて、歯科医師による標準的な治療やセルフケアにより、多くの場合は快方に向かうことが知られています。
顎関節症の主な症状
①咀嚼(そしゃく)筋の痛み
下顎を動かす筋肉がうまく働かなくなり、口を開けようとすると頬やこめかみの筋肉が痛む状態
②関節包・靭帯の痛み
口を開けようとすると顎関節が痛むねんざに似た状態
③関節円版のずれ
顎の動きを滑らかにするクッションである関節円版が前方にずれて、音が出る状態。変形が大きいと、口が開けにくく痛みが出る場合がある。この症状が最も多い。
④関節の骨の変形
長年顎関節症が続いている方や、年齢の高い方にみられる。
顎関節症の原因
原因には様々な物があります。何気ない下記の様な生活習慣に思い当たるところはないでしょうか?
● 歯ぎしりやかみしめ癖
● 片方の奥歯ばかりで噛むなどの食べるときの癖
● 頬杖、うつぶせ寝などの習慣
● 硬いものを無理に食べる
● 口や顎をぶつけたことがある など
診断方法
一般的に、問診(痛みがある、口があかない、音がするなど)・あごの動きや痛みの検査、レントゲンなどがあります。
主な治療方法
マウスピース(スプリント)
睡眠時の無意識のかみしめ等による顎関部への負担を減らす。
セルフケア
顎関節症は、日常生活における行動や癖が症状と関わっている場合があるので、それらに気を付けることで症状が軽くなる場合がありますが、適切な診察や検査を受けて、医師の指導の下正しいセルフケアを行ってください。
● 噛みしめ等の生活習慣の癖を意識して負担を減らす。
● 痛みがあるときは無理をせず、口を大きく開けずに食べることができる柔らかいものを食べるなど工夫する。
● 顎の周りのマッサージ(医師の指導の下行ってください)。
治療期間について
顎関節症の重症度によって異なります。また個人差もあります。目安として、初期治療による症状の緩和は1か月から3か月程度です。
顎の痛みや顎関節症で気になることがあれば、まずはかかりつけの歯医者さんやお近くの歯科医院に相談しましょう。
参考
● 一般財団法人日本顎関節学科 http://kokuhoken.net/jstmj/
● 日歯8020 テレビ http://www.jda.or.jp/tv/91.html