むし歯について-治療方法と予防方法-

前回に引き続き、むし歯について治療方法と予防方法のお話です。

むし歯の治療方法


むし歯の治療といっても、むし歯の進行段階によってさまざまです。前回説明したむし歯の段階によってどのように違うのでしょうか。

C0(シーオー):むし歯になりかけている初期段階の場合は、様子を見ます。正しい歯の磨き方を身につけ、フッ素などにより歯の再石灰化を促し、健康な歯にします。

C1(シーワン):むし歯部分を削り、白いプラスチックの詰め物を入れて治療をします。基本的には1回の治療で完了します。

C2(シーツー):C1に比べて削る量が多くなります。型を取り、詰め物を入れます。

C3(シースリー):神経の治療が必要です。治療の期間も長くかかります。

C4(シーフォー):神経の治療で治る場合もありますが、治らない場合は歯を抜かなければなりません。インプラント、部分入れ歯、ブリッジなど患者さんそれぞれのお口の状況に合わせた治療方法があります。

 

歯を抜けたままにしておくと?


むし歯が進んで歯が抜けたからと言って、そのままにしておくと様々な問題が出てきます。歯が抜けた部分の両隣の歯が傾いてきたり、咬み合っていた反対側の歯が伸びてきたり、隙間に食べ物が詰まりやすくなったり…
健康な歯にまで悪い影響を及ぼします。そのままにしておいていいことはありません。

 

むし歯の予防方法


悪いところを治すより、悪いところを作らないことが大切です。プロのケアを受けることと、正しいセルフケアが健康な歯を守ることにつながります。

プロケア

歯の定期健診
歯の定期検診では、虫歯や歯周病がないかをチェックします。歯や歯ぐきを目で診たり、器具を用いて触ることで、異常があるかを見極めます。

PMTC
PMTCとは、特殊な器材や薬剤を用いた歯のお掃除で、専門家でなければ行うことができません。多くの場合、歯科衛生士が担当し、患者様自身では取り除くことのできない歯の汚れを除去してくれます。具体的には、電動の専用ブラシにペーストを塗り、歯の表面の汚れを落とします。歯と歯の間は、デンタルフロスやプラスチックチップなどを用いてお掃除してくれます。最後は研磨ペーストを使って歯面を磨き上げ、歯質を強化するフッ素を塗布して処置が完了します。

ブラッシング指導
PMTCで歯を磨き上げてもらっても、その効果はしばらくすると消えてしまいます。虫歯や歯周病を予防するには患者様自身が正しいはみがきを行う他ないのです。正しいブラッシングとは、色々な病気を引き起こしてしまうプラークを、しっかりと取り除ける歯の磨き方を意味します。歯並びが1人1人で異なるため、それぞれの患者さんに合った歯の磨き方をアドバイスいたします。

セルフケア

はみがき
プロケアのブラッシング指導をもとに、正しい歯の磨き方を意識して磨きましょう。磨き方の癖や歯並びによって、磨き残しなどがありますのでその部分は特に念入りに。

食習慣
よく噛んで、唾液をしっかり出すことで、唾液の作用で口の汚れを落とします。また、規則正しい食事とはみがきを心がけましょう。長時間だらだら食べたり、はみがきをせずに寝たりしない。キシリトールのガムやタブレットを食べることも効果的です。

むし歯や歯周病など、悪くなる前に予防することを心がけましょう。

参考
テーマパーク8020(日本歯科医師会) https://www.jda.or.jp/park/trouble/index02_02.html
Lidea https://lidea.today/articles/508?clicktrack=kono_01_qa%2F1053

瓢箪山の歯医者・医療法人小川歯科医院院長・歯科医師 小川清二

記事監修医

瓢箪山の歯医者
医療法人小川歯科医院
院長・歯科医師 小川清二

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