ウィズコロナ時代の歯磨きのエチケット

新型コロナウイルスは唾液による飛沫感染のリスクの高さが指摘されています。

歯磨きでお口を清潔に保つことは様々な感染症予防に有効であることは過去にもご紹介しましたが、新型コロナウイルスにおける唾液の飛沫に関しては、歯磨きの時にも感染を広げる可能性がありますので、家族や職場など複数人で同じ洗面所を使っている場合は注意が必要です。

しかし、このことにより歯磨きが逆に危険ではないかと心配して歯磨きをしないと、感染症や様々な疾患のリスクが上がってしまいます。

そこで、今回はウィズコロナ時代の歯の磨き方についてご紹介します。

歯磨き

 

唾液飛沫が飛ばない歯磨き方法

口を閉じて歯を磨く

口を閉じて歯を磨く

歯磨きの時には口を閉じて飛沫を防ぎましょう。ヘッドが薄く小さい歯ブラシの方が口を閉じて磨きやすくなります。

その他は通常と同じで、歯の凹凸に合わせて毛先を小刻みに動かします。磨く順番を決めておくと、磨き残しを減らすことができますよ。

 

うがいは少量の水でしっかりゆすいで静かに吐き出す

少量の水で約30秒間勢いよく口の中で水を動かしてゆすぎます。水を吐き出すときは、高い位置から強く吐き出してしまうと水や唾液が飛び散ってしまうので、下の方から静かに吐き出しましょう。これを1~2回で繰り返します。

 

時間をずらして・距離を保って3密を避ける

家族や学校・職場など、複数人で歯を磨く場合には、

他の人と歯磨きの時間をずらす

人と離れて距離を保って歯磨きをする

会話をしながら歯を磨かないようにする

この3点に注意しましょう。

 

歯ブラシもしっかり管理

歯ブラシは使用後、よく洗い、しっかり水を切って乾燥させましょう。特に家族で同じ場所に歯ブラシを保管している場合は、歯ブラシの毛先が触れ合わないように離して保管すると良いでしょう。

 

これらに気を付けたうえで、口腔ケアのポイントをおさらいしておきましょう。

 

①⻭ブラシの使い⽅

⻭ブラシは鉛筆を持つように軽く握る。毛先を歯の面に当て、毛先が広がらない程度の力で軽く⼩刻みに⻭ブラシを動かすことがポイントです。

⻭ブラシの使い⽅

②⻭ブラシの⾓度

⻭は複雑な形をしています。⻭ブラシを縦や斜めにあてて、ブラシの⾓をうまく使い、細かいところまで丁寧に。⼒を⼊れすぎないように注意しましょう。

⻭ブラシの⾓度

③⻭ブラシ以外のアイテムでさらに細かいケアを

⻭ブラシ以外のアイテム

細かな部分は、デンタルフロスや⻭間ブラシできれいにしましょう。⻭茎などお⼝を傷つけないように、使い⽅が難しい場合は、かかりつけの⻭医者さんでご相談ください。

⻭ぐきや⾆、頬、唇の裏側などの粘膜部分にも細菌は着いていますので、⻭の有無にかかわらずお⼝のケアが必要です。⼝腔内の粘膜はとても柔らかく傷つきやすいので、柔らかいスポンジブラシ、⾆専⽤のブラシで優しくふき取りましょう。

 

④よく噛んで食べる

噛む回数

よく噛んで⾷べることもお⼝のケアにつながります。よく噛んでゆっくり時間をかけて⾷べることにより、唾液がたくさん出てお⼝の中をきれいに保つことができます。

また、必要以上に⾷べ過ぎることを防いだり、⽣活習慣病の予防にもつながります。

その他、⼝の周りの筋⾁を使い、発⾳がはっきりしたり、⾷材の味をしっかり感じることができたり、消化器官の負担を減らすなど、全⾝の健康につながりますので、少し意識をしてお⼝のことにも時間をかけてみてください。

 

⑤規則正しい生活を

規則正しい生活

口腔ケアは歯磨きやお口に関わることだけではありません。何事も規則正しい生活が基本になります。

しっかり口腔ケアをして、健康な体づくりを心がけましょう。

 

参考

日本歯科医師会 日歯8020テレビ「ウィズコロナ時代の歯の磨き方」

https://www.jda.or.jp/tv/99.html

瓢箪山の歯医者・医療法人小川歯科医院院長・歯科医師 小川清二

記事監修医

瓢箪山の歯医者
医療法人小川歯科医院
院長・歯科医師 小川清二

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