夏休みでお子さんが家にいる機会が増えていますね。休みが続くと、おやつなどを食べる機会も増えたり、夜遅くまで何かを食べて歯磨きをしないまま寝てしまったり、どうしても生活リズムが乱れがちになります。

保護者の方もご自身のお口のことはわかっても、子どものお口のことでお悩みや心配事もあるのではないでしょうか。子どもの歯は、大人の歯に比べて虫歯になりやすいので、保護者が生活の管理や歯磨きチェックなどの協力が必要です。

そこで今回は子どもの歯についてご紹介します。

乳⻭の成長

乳歯は生後６カ月頃から生えはじめ、２歳くらいまでに、図の様に上下合わせて20本生えそろいます。６歳ごろから、順に永久歯に生えかわっていきます。

乳⻭の特徴

乳歯は永久歯に比べ、エナメル質も象牙質も半分の厚みしか無く、虫歯になりやすく、虫歯の進行も早いという特徴があるため、数か月で神経に達するような虫歯に至ってしまうことも。

子どもはまだ一人で上手に歯磨きができなかったり、甘いものやお菓子をたくさん食べてしまったりと、これらの条件が乳歯の特徴に合わさることで、虫歯が好む条件がそろいやすくなってしまいますので注意が必要です。

乳⻭の役割

乳歯は、永久歯が生えるまでの間、食物を噛んだり、正しい発音をしたり、顎の発育を助ける働きがあります。

さらに大きな役割として、永久歯が正しく生えてくるためのスペースを維持するという重要な役割があります。そのため、乳歯を虫歯の状態で放置し、早期に歯を失ってしまうと、失った乳歯の下から出てくる永久歯の生えるスペースが無くなってしまい、歯並びが悪くなってしまう可能性があります。

歯の生え変わりの仕組み

それでは、乳歯はどのように永久歯へと生え変わっているのでしょうか？まずは子どものお口のレントゲン写真を見てみましょう。

すると、表面からは見えませんが、歯が生え変わる前から、乳歯の下で永久歯が時間をかけて成長してい ることがわかります。

歯の生え変わりの流れ

① 顎の中で永久歯が時間をかけてゆっくり成長しています。

② 永久歯の成長に伴い、乳歯の根が少しずつ溶かされていきます。

③ 乳歯の根が溶けてなくなると、グラグラして抜け落ち、永久歯に生え変わります。

乳歯の虫歯を予防するには？

子どもが一人で歯磨きができない年齢の場合は、大人が磨いてあげる。一人で歯を磨けるようになっても可能な限り仕上げ磨きを。一人で磨ける小学校中高学年の場合でも大人がチェックをして、磨けてない部分を教えてあげるなどアドバイスをしてあげてください。

フッ素入りの歯磨きペーストや洗口液、また子ども用のフロスを併用すると効果的です。

お菓子に関しては、自然の甘みがあるものや、キシリトール入りのお菓子を選んであげると良いでしょう。最近ではキシリトール入りのガムやタブレットだけでなく、チョコレートやグミなども出ています。

食べる時間と量を決めて、だらだら食べないようにし、食べたら磨くを心がけると良いでしょう。

子どもの歯並びについて

近年では柔らかいものを食べることが増え、顎が小さく歯並びが悪くなってしまうケースも増えています。歯並びは見た目だけでなく、しっかり噛めない、正しく発音ができない、ハブラシが届きにくく虫歯になりやすいなどの問題があります。子どもの成長や健康にかかわることもありますので、気になる場合は歯科医院で相談してみてはいかがでしょうか。

ご家庭でも、正しい姿勢でよく噛んで食事をしたり、食材の切り方を工夫するなど噛むことの大切さを教えてあげてくださいね。

歯科定期健診も大切です。当院では虫歯やお口のトラブルを予防、または早期発見・早期治療、お口の成長の確認や保護者だけでなくお子様にも歯の大切さやケアについてお伝えします。お口のお悩みや気になることがございましたらお気軽にご相談下さい。

子どもの歯に関しては、過去のコラムも併せてご覧ください。

子どもの歯磨きについて

https://ogawa-d-c.com/archives/colmun/kids-brushing

子どもの歯並び悪くなる前に予防しよう

https://ogawa-d-c.com/archives/colmun/hanarabi

噛むといいこといっぱい！知っておきたいよく噛むためのポイント

https://ogawa-d-c.com/archives/colmun/chewing-importance

参考

テーマパーク8020

https://www.jda.or.jp/park/function/teeth-grow.html