防災月間に考える、災害時の「お口のケア」の大切さ

公開日:2022年9月7日/更新日:2026年9月9日

9 月 1 日は防災の日、9 月は防災月間です。今年は地震や豪雨が発生し、避難生活を送られている方も多くいらっしゃいます。被害に遭われた皆さまに心よりお見舞い申し上げますとともに、防災の日を機に、改めて災害への備えについて考えてみませんか。

今回は、意外と見落とされがちな災害時の「お口のケア」の大切さについてご紹介します。

防災の日の備え

なぜ災害時に「お口のケア」が大切なの?

災害が起きると、断水や避難所生活によって歯みがきの回数が減り、お口の中が不衛生になりやすくなります。唾液には口の中を清潔に保つ働きがありますが、緊張やストレスで唾液の分泌が減ることも、細菌が増える一因です。

過去の震災では、この「お口の汚れ」が命に関わる問題につながったことがわかっています。避難生活をきっかけに肺炎の高齢者が増えたと報告されています。これは、お口の中で増えた細菌を誤って気管に吸い込んでしまう「誤嚥性肺炎」が大きく関わっているためです。

誤嚥性肺炎は、日頃の口腔ケアによって予防できることがわかっている病気です。だからこそ、災害時こそお口のケアを続けることが重要になります。

 

断水時でもできる口腔ケアの工夫(シーン別)

水が十分に使えない状況でも、できることはあります。状況別にケアのポイントをご紹介します。

 

歯ブラシと少量の水がある場合

歯ブラシと少量の水がある場合

コップに少量の水(30cc 程度)を用意し、その水で歯ブラシを湿らせて磨きましょう。歯ブラシが汚れたら、ウェットティッシュなどで汚れを拭き取ってから磨き直すのがポイントです。最後に、コップの水を 2〜3 回に分けてしっかりうがいをしましょう。

入れ歯を使っている方は、入れ歯を外して歯ブラシで磨きましょう。入れ歯洗浄剤がある場合は、紙コップなどを利用して洗浄しておくと安心です。矯正装置をつけている方は、装置の周りに汚れがたまりやすいため、可能な範囲でのケアを心がけてください。

 

歯ブラシがない場合

ウェットティッシュやハンカチを指に巻きつけて、歯の表面を拭う

食後や就寝前に、少量の水やお茶でお口の隅々まで念入りにうがいをしましょう。ウェットティッシュやハンカチを指に巻きつけて、歯の表面を拭うだけでも効果があります。

 

唾液腺マッサージも活用を

唾液腺マッサージ

唾液には、お口を清潔に保つ働きがあります。しかし災害時は、水不足やストレスによって唾液の量が減りやすくなります。あご下や頬を優しくマッサージして唾液の分泌を促す「唾液腺マッサージ」も、覚えておくといざという時に役立ちます。

 

今日からできる防災の備え

今日からできる防災の備え

防災リュックの中身を見直す際は、非常食や水と一緒に、歯ブラシ、うがい不要の洗口液、入れ歯用の洗浄剤やケースなど、口腔ケアグッズも忘れずに加えておきましょう。

ご家庭に入れ歯や矯正装置を使っている方がいる場合は、その方専用のケア用品も準備しておくと安心です。

 

まとめ

今回は、意外と見落とされがちな「お口のケア」の大切さについてご紹介しました。

災害はいつ起こるかわかりません。防災の日をきっかけに、ご家庭の防災グッズにお口のケア用品を加えていただければと思います。

瓢箪山の歯医者・小川歯科医院では、日頃からのお口の健康管理が、もしもの時の体の健康を守ることにつながると考えています。また、入れ歯や矯正治療中の方の災害時のケアについてご不安な点があれば、通常の診療の際にお気軽にご相談ください。

 

この他、非常時に役に立つケア方法や防災用品など、役に立つ情報が下記にまとめられていましたので、是非お役立てください。

サンスター「覚えてください、防災にオーラルケア」

予防歯科ページもあわせてご覧ください。

瓢箪山の歯医者・医療法人小川歯科医院院長・歯科医師 小川清二

記事監修医

瓢箪山の歯医者
医療法人小川歯科医院
院長・歯科医師 小川清二

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