9月1日は防災の日です。避難袋の中身は確認しましたか?その中に歯ブラシなどの口腔ケア用品は入っていますか?非常時にも口腔ケアはとても大切です。なぜ大切なのか、もしも歯ブラシが無い場合はどうやってケアをすればいいのかなど、非常時の口腔ケアについてご紹介します。
非常時にどうして口腔ケアが大切なの?
非常時にはどうしても口腔ケアは後回しになりがちです。しかしこれまでにも、コラムで紹介してきたように、虫歯や歯周病などのお口のトラブルは、誤嚥性肺炎など全身に様々な影響を与えることがわかってきました。
非常時は普段の生活と違うことも多く、特に水が不足したり、トイレになかなか行けないなどの理由から、水分を控える方も多くいます。からだの水分が不足すると、唾液が減少し、口が渇きやすくなり、唾液がお口をきれいにする作用が減少し、お口の中に細菌が繁殖しやすくなります。
この他、ストレスやゆっくり休めないなどの様々な影響で、お口の細菌が増えやすい環境になってしまいます。
なかなか治療を受けられない非常時だからこそ、お口を含め、全身の健康を保つということがとても大切です。
非常時の備え
避難袋に1人1本ずつ歯ブラシを入れておくことをおすすめします。
この他、可能であれば以下のものを持っておくと便利です。
- 液体歯磨き:家族で1本持っておくと、水がない場合でも歯磨きができます。
- 歯みがきシートやハンカチ;水がない場合にお口のケアに使えます。
- キシリトールガム;唾液を出すために有効です。
- 入れ歯の方は入れ歯ケースと洗浄剤:過去の災害時に、入れ歯ケースがないことで、入れ歯を入れっぱなしになり、お口が不衛生になってしまっている方も多かったそうです。
もしものときに、シーン別の口腔ケア方法
歯ブラシと少量の水がある場合
コップに少量の水(30cc程度)を用意し、その水で歯ブラシを湿らせて歯を磨きましょう。歯ブラシが汚れたら、ウェットティッシュなどで歯ブラシの汚れをふき取ってから歯を磨きましょう。最後に、コップの水を2~3回に分けてしっかりうがいをしましょう。
入れ歯の方は、入れ歯も外して歯ブラシで磨きましょう。入れ歯洗浄剤がある方は、紙コップなどを利用して洗浄しておきましょう。
歯ブラシが無い場合
食後や就寝前に、少量の水かお茶でお口の隅々まで念入りにうがいをしましょう。ウェットティッシュやハンカチを指に巻き付けて、歯を拭うだけでも効果があります。
唾液線マッサージ
唾液にはお口をきれいにする効果があります。しかし非常時は、水不足やストレスなどで唾液が減少する傾向があります。いざという時のために唾液線マッサージを覚えておくと良いでしょう。
この他、非常時に役に立つケア方法や防災用品など、役に立つ情報が下記にまとめられていましたので、是非お役立てください。
日歯8020テレビ「備えておくこと & 自分でできること」 https://www.jda.or.jp/tv/81.html
サンスター「覚えてください、防災にオーラルケア」 https://jp.sunstar.com/bousai/top.html