記事公開日:2021年1月20日/更新日:2024年1月24日
オーラルフレイルとは
オーラルは「⼝腔」、フレイルは「虚弱」を意味しており、「お⼝の衰え」のことです。
口腔機能が衰えることによって、噛む・飲み込む・話すといった日常生活の動作にも影響を及ぼし、これらが原因で栄養不足や体重減少などに繋がり、最終的には要介護になることもあります。
食べこぼしが多くなった、⾷べ物が飲み込みにくくなった、活⾆が悪くなったなど、お⼝の少しの変化は気がつきにくいので、注意が必要です。
また、日本歯科医師会の発表によると、近年では若い世代は口腔機能が十分に発達していない疑いがあり、噛む力が弱まっている傾向にあるため、そのまま年を重ねることで全身の衰えが早まるのではないかと懸念されています。
そのため、年齢に関係なく早いうちから口腔機能の管理をはじめ、継続することが求められています。
オーラルフレイル セルフチェック
以下の項⽬に⼼当たりはありませんか︖
チェックが多いほど、オーラルフレイルの危険性が高くなります。
- 半年前と比べて、硬いものが食べにくくなった
- お茶や汁物でむせることがある
- 義歯を使用している
- 口の乾きが気になる
- 半年前と比べて、外出の頻度が少なくなった
- さきいか・たくあんくらいの硬さの食べ物が噛める
- 1日に2回以上は歯を磨く
- 1年に1回以上は歯科医院を受診している
(出典:東京大学高齢社会総合研究機構 田中友規、飯島勝矢)
オーラルフレイルを予防・改善するために
お⼝を清潔に保つ
お口を清潔に保つことは、お口の健康を守るために最も大切な事です。
かかりつけの⻭科医師をもち、検診やクリーニング、歯磨き指導などを通してお口の健康を長期的に管理していくとともに、歯科医院で身に着けた正しい歯磨きなどのセルフケアの実践をすることが重要です。
お口をしっかり動かす
噛む、飲み込む、話すなどの日常の動作がスムーズにできるように、⼝周りの体操をしたり、唾液腺マッサージを行いましょう。食事の時に少し意識してよく噛むことも立派なトレーニングになります。
これらを継続することで⼝腔機能の維持・改善に繋がります。
下記URLに口腔体操が紹介されていますので参考にしてみてください。
「オーラルフレイル対策のための口腔体操」(公益社団法人 日本歯科医師会)
https://www.jda.or.jp/oral_flail/gymnastics/
まとめ
今回はオーラルフレイルについてご紹介しました。オーラルフレイルを予防・改善するには、ご自身のお口に関心をもち清潔に保つこと、かかりつけの歯科医院でお口の健康を長期的に管理していくことがポイントです。
当院では、早くから予防管理型の治療に取り組んでおり、痛いところがなくても定期的に歯科医院に通い、お口のトラブルを予防することが大切だと考えていますので、お口のお悩みや気になることがあればお気軽にご相談下さい。通院が困難な方のために往診(訪問診療)や送迎なども行っております。詳しくは「往診・送迎ページ」をご覧ください。
ささいな衰えを軽視しないように、⾃分のお⼝の健康状態を知って早めに対策をしましょう。
参考
公益社団法人 日本歯科医師会
https://www.jda.or.jp/jda/release/cimg/DentalMedicalAwarenessSurvey_R4_11.pdf
SUNSTAR
https://jp.sunstar.com/oral-frail/