朝、歯みがきのときに鏡で舌を見て「なんか白っぽいな」「最近なんとなく舌がもつれる気がする」と感じたことはありませんか?実は舌は、お口の中の状態だけでなく、体全体のコンディションを知るヒントを教えてくれることがあります。
今回は舌の汚れ・動き・感覚の変化という3つの視点から、気になるサインとその背景をご紹介します。
舌の「汚れ(舌苔)」が気になる
舌の表面に白や黄色っぽい汚れが付いているのを「舌苔(ぜったい)」といいます。舌苔は細菌や食べかす、粘膜のはがれた細胞などが舌の細かい突起に溜まったもので、口臭の原因になることもあります。
少量の白い舌苔は健康な状態でも見られますが、量が多い・色が濃い・厚みがあるといった場合は、口腔内の乾燥・口呼吸・唾液の減少・体の疲れなどが関係していることがあります。夏は冷房による乾燥や水分不足で舌苔が増えやすく、この時期に気になる方も多いです。
舌みがきすぎに注意
舌苔が気になると、舌を毎日ゴシゴシと強く磨く方もいますが、やりすぎは舌の粘膜を傷つける原因になります。舌みがきをする場合は専用の舌ブラシを使い、やさしく奥から手前に1〜2回なぞる程度にとどめましょう。こまめな水分補給や鼻呼吸の習慣で唾液の分泌を促すことも、舌苔の改善につながります。
舌の「汚れ以外の見た目」で気になること
ふちに歯の跡がついている
舌のふちをよく見ると、波打ったような歯の跡がついていることがあります。これは、舌が歯に押し付けられている時間が長いことを示しており、歯ぎしり・食いしばりや、舌が正しい位置にない「低位舌」の方に見られることがあります。
低位舌は口呼吸とも関係が深く、歯並びや顎の発育にも影響することがあるため、お子さんの舌に歯の跡がついている場合は一度歯科医院に相談してみましょう。
表面がひび割れたようになっている・乾いている
舌の表面に亀裂が入ったように見える状態や、ザラザラと乾いた感じがする場合は、口腔内の乾燥やドライマウスが関係していることがあります。唾液が少ないと細菌が増えやすくなり、虫歯や歯周病のリスクも高まります。
舌の「動き・感覚」の変化に気づいたら
舌がもつれる・滑舌が悪くなってきた
以前と比べて言葉がもつれやすい、食べ物をうまく飲み込めないと感じる場合は、舌の筋力が低下しているサインかもしれません。これは「オーラルフレイル」と呼ばれる口腔機能の衰えのひとつで、加齢とともに起こりやすくなります。
舌の筋力は意識して使わないと衰えていきます。よく噛んで食べる・会話する・舌の体操などを取り入れるといった日常的なアプローチが予防につながります。歯科医院でも舌や口まわりの機能をチェックし、トレーニングを提案することができます。
舌がヒリヒリ・ピリピリする
舌に痛みや灼熱感があるのに見た目に異常がない場合、口腔内の乾燥・入れ歯や矯正装置による刺激・ストレスや自律神経の乱れなどが関係することがあり、原因はさまざまです。
「おかしいかな」と思ったまま放置せず、まずは歯科医院に相談してみてください。必要に応じて医科への紹介を行うこともあります。
食べ物の味がわかりにくくなった
味覚の変化は舌の問題だけでなく、唾液の減少が影響していることがあります。唾液は食べ物の味成分を溶かして味蕾(みらい)に届ける役割を担っており、唾液が少なくなると味を感じにくくなることがあります。体調や薬の副作用などが関係する場合もあるため、気になる場合は医科も含めて相談することをおすすめします。
まとめ
今回は舌の汚れ・動き・感覚の変化という3つの視点から、気になるサインとその背景をご紹介しました。
舌の汚れ・見た目・動き・感覚の変化は、お口や体のコンディションを知るヒントになることがあります。毎朝の歯みがきのついでに舌を観察する習慣をつけてみましょう。気になる変化が続く場合は、自己判断せずに歯科や医科に相談することをおすすめします。
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